Oct 30, 2012

常温核融合とプラズマ物理


常温核融合が
「仮に陽子と電子による中性子の生成と中性子による核種変換による発熱現象」
とすると

陽子と電子による中性子の生成は、
現代のプラズマ物理の範疇に入ります。

現在のプラズマ物理では、
中性子の生成レベルのエネルギーを取り扱うことはほとんどないようです。

このエネルギーは、 0.78MeVです。

現在のプラズマ物理は、せいぜいX線、
大半が紫外線領域以下世界での探求と、
0.78MeVをはるかに超えた
超超高エネルギーの世界(素粒子加速器の世界)です。

つまり、0.78MeVのプラズマ物理(常温核融合)は、まだまだ未開拓の分野です。

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なぜこういう事態になってしまったのか、、、。

「先端の物理学者(素粒子加速器の世界)」と
「原子爆弾の応用(核分裂爆弾と核融合爆弾)」の
二つしか道がなかったからでしょう。

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先端の物理学者の興味が、原子核内部の構造を気にしていたのは
あの有名な湯川秀樹博士が活躍されていた昭和初期の頃です。

その後、原子核から素粒子自体の構造へ興味が移り
さらに、もっと細かい微細構造へと興味が移っていきました。
先端の物理学者の興味は、常温核融合程度の領域(0.78MeV)に興味がありません。

彼らの求めるものは、究極の物理学の理論をどこもまでも追い求めることです。

しかし、今かれらが進んでいった地平線は、すでにはるか遠くに行き過ぎています。
多くの理論的成果が積み上げられていますが、
工学的に応用にはまだされず、手がつけられていません。
(クオークやその先の大統一理論の応用方法なんてだれも想像もできていません)

中性子の工学的な満足な利用がまだできていないのですが、
彼らは、ずっとずっと先のことを追い求めています。

予算を少しばかり削減して、
0.78MeVのプラズマ物理(常温核融合)にまわしてもらう必要があります。

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核エネルギーは、兵器としての原子爆弾と水素爆弾に結実しました。
あくまで、爆発を目的に研究を始めているため、
研究者開発者は爆発をゆっくりに制御することだけに着目してしまったようです。

爆発をゆっくりにすることが、核分裂原子炉であり、熱核融合炉です。

熱核融合炉では、太陽の中心1,500万度など
まったく取るに足らない1億度以上を理論的に必要とします。
(この温度も控えめの数字で実際は兆をはるかに超えないといけないでしょう)

この理由と、そもそもそも太陽と違う燃料(重水素)で核融合させようとしているので、
熱核融合炉は実現の目処がまったく立ちません。
もちろん予算がいくらあればできるのか、想像もできません。

でも、地上に太陽を作るという賭け声はとても心地よいのです。
(太陽と違う燃料なので、厳密には太陽ではありません)
そして素人の政治家には、熱核融合炉の実現の可能性を判断する能力がありません。
したがって、熱核融合炉の研究者のいわれるがままに予算を与えてしまいました。
そこはいわゆる原子力村といわれる世界ではないでしょうか。

今や原子力村といえば良くない印象がつきまといますが、
しかしながら、長い長い原子力開発により、
多くの重要な成果が蓄積されてきたことは事実です。
かれらは実に多彩な研究をしておられます。

- 高熱での水素の取り扱い
- 核種変換について膨大な研究
- 放射線への対応方法
- 核廃棄物の処理方法

など枚挙しきれません。

わたしのような素人でも検索を少しかけるだけで
彼らの残した偉大な研究成果が簡単に集められます。
本当にありがたいことです。

ですから、彼らのほとんどは、
常温核融合の研究者、開発者として最適なのです。

核分裂原子炉と核融合原子炉に行き詰まりが見えている今が
チャンスです。

彼らは今も膨大な研究開発予算を利用できています。

だから、考え方を少し変えるだけで、
いままで以上に人類全体の幸福に大きく貢献できるでしょう。

彼らの視点がより広いフロンティア
(= 0.78MeVのプラズマ物理)に向けられることを願います。