Sep 1, 2014

中国における自由主義者による新左派批判

独立行政法人 経済産業研究所 が公開している資料に、中国経済学がある。

ここに、自由主義者による新左派批判(前編後編 2003年)という文書が在るので、参考にされるとよい。

わたしが好む「公正なる自由主義」の考え方は、この論文での「中国の自由主義者」の考えにとても近い。それは、「機会の平等」、「小さな政府」、「小さい政府の腐敗は当然少ないと予想される」ということだ。

そして、この「中国の新左派」の考え方は、「結果の平等」、「大きな政府」を主張しているが、「結果的に腐敗し社会的不公正をもたらした当時の政府」をなんら反省することはないのだ。

つまり、左派(共産主義者や社会主義者)の主張は、表面的には道徳的に聞こえもっともらしいのだが、現実は常に巨大な社会的不公正を招き、社会そのものが停滞し、やがて衰退してしまうのである。

私の得た結論は、

権力は必ず腐敗し社会的不公正を生じる

ということ。

そして、権力の腐敗を防ぐあるいは小さくするには、4つの方法がある


  1. 法治主義で正義を明示する
  2. 権力の範囲を小さくする
  3. 権力の同時独占を法律で禁止する
  4. 権力の長期独占を法律で禁止する

ということである。

歴史の教訓から、腐敗を防ぐために、権力者の自制心にたよることは、できないのである。
自制心のある者は、そもそも権力者にならないものだ。