Jan 20, 2014

日本銀行が国民に勤労感謝金を配れば経済が成長する

まず、過去の議論の結論を整理しよう。

最初の貸し手とは」では、

日本銀行の公理:
日本銀行だけがお金を発行できる。

日本銀行の定理1:
日本銀行からお金を貸すだけでは、
市場の普通銀行と会社と個人のどこかは、
必ず倒産する。

日本銀行の定理1の系:
たとえ公定歩合(日本銀行の貸出利息)が0%でも
日本銀行からお金を貸すだけでは、
市場の普通銀行と会社と個人のどこかは、
必ず倒産する。

日本銀行が道徳的になるための方法」では、

日本銀行の定理2:
日本銀行は、銀行に資金を貸し出すだけでなく、
日本銀行の行員の給与を支払い、
銀行設備などを購入することで
市場に資金を供給すれば、
日本銀行から貸し出す資金を回収できることが
理論的に可能になる。

銀行の行動方針:
貸出をする側の銀行は、
借りに来た相手をしっかりと値踏みする必要がある。
値踏みするには手間と時間がかかるし、
ひょっとすると、貸出後もいろいろ教育的指導もしなければならない
それを貸出利息として回収しないと、
銀行行員への給与を支払えない。

日本銀行の定理2の系1:
日本銀行が民間銀行への融資以外の方法で、
市場へ資金を提供する方法は、
(1) 日本銀行が行員に給与を支払う
(2) 日本銀行が、設備等の物を買う
(3) 株式市場にて日本企業の株式を購入
(4) 短期金融市場で手形などの債権を購入
(5) 日本政府が発行する国債を購入
があり、
経済を破綻させないためには、
提供した資金未満の利息額を
融資した民間銀行に求める必要がある。

日本銀行の定理2の系2:
実際問題として日本銀行は、
融資残高と比較して相当量の資金を
市場に提供しないと市場経済はうまく回らない。

国債より日本銀行が株を買うほうがマシ」では、

日本経済の第一法則:
官僚と政治家が景気を良くすることはできない。

日本経済の第一法則の系1:
官僚と政治家には、
技術革新(インベンション)
新技術の爆発的普及(イノベーション)も起こせなかった。

日本経済の第一法則の系2:
官僚と政治家の財政政策で景気が良くなる業界は、
その支配下にある狭い業界だけであり、
国民全体から見て僅か一部の業界にすぎない、
現代では国民全体にその恩恵が波及する前に、
財政政策の効果は景気循環の波にかき消される。

日本経済の第一法則の系3:
市場全体の景気が良くなる原因は、以下の三点
(1) 景気の波は上がり下がりするものだという景気循環
(2) 技術革新(インベンション)と新技術の爆発的普及(イノベーション)、
(3) 国民全体に同時に行き渡る政策(減税による負担軽減、自由化等による規制緩和)

日本国憲法を変更することが日本の未来を切り拓く上の根本治療

日本経済の第二法則:
花形の成長産業に公共の資金を供給する簡単な方法は、
日本銀行が、これからの成長産業の株式を買うことである。
特に不景気なとき=株価の下がった時に買うと
景気浮上の効果が高い。

日本経済の第二法則の系:
日本銀行の株式購入は、
資金不足の市場への資金供給が目的であり、
反対に、日本銀行が保有株式を売ることは、
市場から過剰資金を引き上げるために行う作業である。

日本経済の第二法則の系:
政府の国債による公共事業より、
日本銀行の株式購入が有効で効率的な景気刺激策である、
しかしそれでも、
有望株を選定することが客観的に不可能なため、
まだ不完全である。

以上が、過去の議論である。

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勤労感謝金とは、勤労に励んでいる国民、つまり、
自営業や農業で事業所得を得たり、
企業で働き給与所得を得ている国民に、
その勤労ぶりに感謝して日本銀行から直接現金を配るというものである。

そんな名目で現金が配れるか、法的根拠がないという人もいるだろうが、
そんなことも無いのだ。

日本銀行の筆頭株主は政府である、
政府の主権者は国民である。
つまり国民であれば、日本銀行の株主配当を受け取る権利がある。
が、実際の日本銀行の配当金はとても少ないとのこと。

だから、政府にのみ、
特別株を割り当てて特別配当金を増やせばいい。

どんな方法にしろ、国民は勤労感謝金を受け取ればいいのだ。

必要なら、憲法に明記すればいい。

ただし、働かない者、利子所得しかない者、年金生活者には
勤労感謝金を受け取る権利はない。

勤労感謝金の支給率は、若年者は高くし、高齢者は低くする。
その理由は、若年者ほど成長の余地があるからだ。

高齢者は、実際に自分がなってみてよく解るのだが、
身体・頭脳はもちろん仕事や経済活動での成長の余地は少ない。

勤労感謝金の支給率は、低額所得者は高く、高額所得者は低くする。
その理由は、低額所得者ほどハングリー精神にあふれ成長の可能性があるからだ。

高額所得者は、現状に満足してしまい成長の余地は少ない。
あなたが高額所得者なのにまだまだ成長するぞと
もし張り切っているなら、多分若い人だろう。

もしあなたが高齢の高額所得者で、
まだまだ成長するぞと張り切っていれば、
それは成功したすごい人だ、
たとえばソフトバンクの孫正義社長だ、
そんな人に、勤労感謝金は失礼だし、
本人も十分な財力があり、
勤労感謝金ごときは固辞するだけの道徳観を
持っているに違いない。
それにそんなすごい人の会社で働いている人たちには、
ちゃ~んと勤労感謝金がもらえるからつまらぬ心配は無用だ。

若者と低所得者という成長の要に、
ピンポイントで低コストで現金を配布し、
日本経済を活性化させる策が、勤労感謝金

勤労感謝金は、日本銀行の株式配当の一種なので、
その支給率は、毎年適切な経済成長を見込み日本銀行が独自に決定
すればいいのだ。

勤労感謝金は無税とする。
余計な税務計算は、面倒で国民の時間を無駄に使うからだ。
こういうことで、民間に余計な計算をさせて
手間を取らせてその生産性を落としてはいけない。

勤労感謝金の国民への支給は、
日本銀行の代わりに内閣つまり内閣の支配下の税務署が代行し、
その国民の納税時にその税額と自動相殺する。
税務署は納税者を補足しているからこの役目に相応しい。

日本銀行は、政府に一括して支払うだけである。
日本銀行の手間は、かからない。

しかも国債ではないので、利息が不要で返す必要もない。

日本経済の第三法則:(仮説)
日本銀行から事業所得または給与所得のある国民へ
毎年適切な経済成長を見込み日本銀行が独自に決定した率で
勤労感謝金を支給する。
ただし、支給率は、成長の可能性の高い若年者は高く高齢者は低く、
成長の可能性の高い低額所得者は高く高額所得者は低くする。

日本経済の第三法則の系:(仮説)
勤労感謝金は、日本銀行が株式を購入するより効果があり、
したがって、政府が国債を発行するより効果がある。

日本銀行が、株式を買ったり、手形を買ったり、債権を買うことも
市場に現金を供給する方法ではあるが、
即効性を求めて特定の会社の株を買うと
エコヒイキとみなされ客観性が悪くなる。

日本銀行が株式を購入する時、
どの会社が成長するか客観的に見極めることは困難なため、
結果として過去に実績がある安定企業の株として
日経平均連動型ETFや東証TOPIX連動ETFを買うことに成る。

実は、過去に実績がある安定企業は、さほど成長しない。

過去に実績がある安定企業の株を保有しているのは、
すでにお金持ちの高齢者が多い、
したがって彼らに現金を渡すことにつながる、
すでにお金持ちの高齢者は成長の余地が少ないから、
日本経済に寄与する可能性は、
即効性が少ないということで、
勤労感謝金よりずっと少なくなるのだ。

ただし、勤労感謝金と言えども、
景気が良くなるという結果を保証するものではない。
景気を100%コントロールできると考える方が愚かである。

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ヘリコプターマネーと勤労感謝金の違い

ヘリコプターマネーとは、「米国の経済学者フリードマンが著書「貨幣の悪戯」で用いた寓話に由来。中央銀行(日本銀行)による国債の引き受けや政府紙幣の発行などがこれにあたる。ヘリコプターマネーの場合、対価を取らずに貨幣を発行するため、中央銀行のバランスシートは債務だけが増え、それに見合う資産は計上されず、債務超過の状態になる。その結果、中央銀行や貨幣に対する信認が損なわれる可能性があるため、平時には行われない。」そうだ。

日本銀行による国債引き受けもヘリコプターマネーの一種とされており、実際に日本銀行は、国債を買い取り政府に返せとは言っていない。が、この方法は、勤労感謝金に較べて効果が少ないことは、すでに上記で検証した通りである。

また、政府紙幣の発行は邪道である。政府紙幣の発行をせずとも効果がある方法が他に多数ある状況であり、通貨の番人は中央銀行(日本銀行)と国民全員の多数決の意志として法律で決めたことでもあるし、それを覆すことになる政府通貨の必要性は無い。地域振興券も同様の理由で邪道である。

日本銀行による株式購入もまたヘリコプターマネーの一種と考えられ、実際に日本銀行が実施している。この方法は、国債より効果があるが、勤労感謝金に較べて効果が少ないことは、すでに上記で検証して通りである。

勤労感謝金は、ヘリコプターマネーの一種だが、上記のようにより厳密な定義、誰が総額を決定するか、誰が配布するか、誰が幾ら受け取るか、所得税を免除するとか、がされている。中央銀行(日本銀行)や貨幣に対する信認が損なれないように、なっているのだ。

効果の期待度の大きさ、即効性、実施の容易さで考えれば、

勤労感謝金 > 日本銀行による株式購入 > 日本銀行による債権購入 > 政府の国債発行と日本銀行による引受

である。