Mar 12, 2015

廃炉まで入れるとやっぱり高い原発

老朽原発の廃炉決定のニュースが流れています。

利潤追求する企業体である電力会社としては、
「安全を確保した上で利益が出るかどうか」が判断基準です。

原発を反対する人も賛成する人も、安全確保には合意できます。

原発の安全確保を電力会社の費用で負担させ、
二酸化炭素排出による温暖化は嘘であることを暴露し、
発電会社と送電会社の分離を行い発電方式での自由競争をさせれば、
火力発電よりコストの掛かる原発は不採算事業となりますから、
電力会社は自主的に廃炉にします。

結論

原発再開や増設に賛成する人は、原発で儲けたい人だけです。

原発再開や増設をすれば、電気代と税金は確実に上がります。
国民の大多数にとって原発再開や増設は無駄金を使うことになります。

原発で儲けたい人、特に地元の人にお願いを申し上げます。

原発立地の地元にとって原発再開や増設をしなくとも、儲かる道はあります。
第一が廃炉作業です。これは20年以上続くので失業の不安はありません。
また、第二が、核廃棄物の保管事業です。これは、10万年続きます。

さらに、第三、原発跡地に採算の取れる火力発電所や風力発電所、太陽光発電所を建設することです。原発で用意した港設備、発電タービン、変電設備、送電設備はそのまま使えますから、火力発電への変更はことさら低コストでできて有利です。

ニュースリンク

玄海原発1号機、来週にも廃炉決定 2015年03月11日 09時49分 佐賀新聞

老朽5基 廃炉決定へ 4電力(中国、関西、九州、日本原子力発電)、18日にも一斉説明 2015年3月12日 朝刊 東京新聞から

運転四十年を超える老朽原発は安全対策にかかる費用が巨額になるため(追加費用を投資するより、新規発電所を建設したほうが安上がりで利益が出る、あるいはそもそも電力需要がない、だから老朽原発は赤字になるから)運転の延長を断念、廃炉にせざるを得ないと判断。


政府は原発の再稼働を推進する上で、老朽原発の廃炉を進め安全性向上への積極姿勢(もともと危険なものを使わないことで危険を回避したということで安全性向上ではなく、危険回避の消極姿勢)を示したい

原発廃炉:米国で相次ぐ 安いシェールの火力拡大から

米国では電力自由化に伴い発電方式ごとの価格競争が激化、シェール革命で火力発電のコストが安くなり、風力発電の採算も改善され、原発の優位性が低下、世界で最も多く原発を保有する米国でさえも、原発の廃炉が続いている。


日本の原発の廃炉について

【図解・経済産業】老朽化が進む原発(2014年9月)から

廃炉作業の期間は30~40年 (← これは、短すぎると思われる)
「廃炉費用は建設費用(4000億円前後)と同じくらい必要」(電力会社幹部)

廃炉作業の費用と期間に隠されている原発の真っ黒な現実。から

「解体先進国」英の原発  稼働26年 廃炉90年(1993年の作業開始から20年経過あと70年)
トロースフィニッド原発(23.5万kWと小さい)の廃炉にかかる総費用は約6億ポンド(約900億円)になるという。だがこれは、現段階での試算。あと70年間に、それがどうなるかは実は誰にも分からない。 

すでに廃炉を決定した日本の原発三基の甘すぎる見積もり

日本原子力発電東海原発(16.6万kW) 廃炉費用 850億円 2020年までの5年で完了予定
中部電力浜岡原発1号機(54万kW)、廃炉費用 330億円 2036年までの21年で完了予定
中部電力浜岡原発2号機(84万kW)、廃炉費用 511億円 2036年までの21年で完了予定

「原発廃止後の高レベル放射性廃棄物の恒久処理・隔離・管理に関しては未定」つまり費用が見込まれていない。


原発の廃炉費用の積み立ての仕組みから

電力会社は、原子力発電施設解体引当金に関する省令(平成元年通商産業省令第 30 号)に基づき、毎年度、原子力発電所一基毎の廃止措置に要する総見積額を算定し、経済産業大臣の承認を得た上で、発電所一基毎の発電実績に応じて解体引当金を積み立てることが義務づけられている(生産高比例法)。

福島第一の爆発事故で、安全基準が厳しくなり、老朽原発ほど、発電コストがかかるようになった。当初の予定より早く廃炉とするなら、廃炉費用の積立が未完のままだが、積立不足額は将来の電気料金で負担することになるが、それでも、電力会社としては、廃炉したほうが儲かると判断している。

もともと福島第一などは、とっくに耐用年数の40年を越えていて、それを延長して20年使い続けようとしていた。その20年が過ぎたらまた20年と延長していく、廃炉費用の積立も延長分だけ少なくできるから得だ、これは利益を出そうとする企業としては当然の姿勢だ。しかし、安全確保を置き去りにしている。原発に関して安全軽視の姿勢でやられると、当然今回の爆発事故に繋がるのだ。

英国の先例を見れば明らかだが、廃炉の費用と期間の正確な見積は不可能である。人間の歴史が示す事実では、廃炉はほほ間違いなく予算超過と期間超過となるだろう。何十年も遠い将来のことは判らないのだ。

原発の会計方式はデタラメ!?から

実際、多くの電力会社の2010年度会計とそれ以前との引当金方式の毎年の負担額の積み上げ推計分と、資産除去債務総額とはほとんど変わっていない。しかし、今回、経産省が現行のままだと廃炉費用が急増するとして、分割処理の方針を打ち出したことは、現在、資産除去債務として計上している廃炉費用総額自体が、計上不足であることを、経産省自体が図らずも認めた風に聞こえる。

やはり、日本での廃炉費用の積立額は、英国の廃炉の現実の費用に較べて少なすぎるようです。結局、壊すにはお金がかかりすぎるから、原発は解体せずそこに放置するしかないことになるだろう。

実際の積立額は、河野太郎 衆議院議員の資料がまとまっている

<<<ここから引用
ごまめ43
廃炉にお金が足りない!
平成元年に、運転を終了した原発は廃炉にする、ということが決まり、電力会社に対して、廃炉に必要な費用を四〇年かけて積み立てることを義務づけました。(それまでは使い終わった原発をどうするか決まっていませんでした!)
それぞれの原発が廃炉にいくら掛かるかは、使用している金属やコンクリートの量などに処分単価を掛けて算出されています。
廃炉コストが一番安いのが関電の美浜一号(三四万kW)の三一八億円、一番高く見積もられているのが浜岡五号(一三八万kW)の八四四億円。
これが正しいかどうかの検証も別途、必要です。
毎年の積立金は、それぞれの原子炉が実際に稼働した時間に応じて積み立てられることになり、年間の設備稼働率は七六%を基準とすることになりました。
つまり、年間稼働率が七六%より低い原発は、積立金額が本来積み立てるべき金額よりも少なくなってしまいます。その結果、よく問題が起きて、頻繁に運転を停止する原発ほど積立金額が少なくなり、四〇年経っても廃炉に必要な費用を積み立てることができません。危ない原発ほど長く稼働させることが必要になるのです。
福島第一原発の事故以前も、ほとんどの原発は稼働率七六%を下回っていましたから、このまま四〇年で廃炉にすると、廃炉費用が足らなくなります。だから原発を四〇年で廃炉にすることを電力会社はむやみといやがるのです。
電力会社が引き当てるべき廃炉費用の総額は、原発を持っている電力会社九社で合計二兆六二七五億円、それに日本原電(*)の一六二三億円を加えて、十社合計二兆七八九八億円です。
この総額から二三年度末までに引き当てた金額を差し引いた不足分は、電力九社合計で、一兆一九〇三億円、それに日本原電の不足分四〇九億円を加えて、十社合計一兆二三一二億円にのぼります。
もし、原発を再稼働せずに廃炉にすると、この廃炉費用の積立金不足の他に、各電力会社は、バランスシート上の原発関連資産の損失計上も必要になります。
つまり、廃炉費用積立金不足額+ウラン燃料の簿価+原子力発電設備の残存簿価の合計額を一気に損失に計上しなければなりません。電力会社ごとのその額は
北海道  三七九〇億円  
東北   四九七〇億円
東京 一兆一四九五億円
中部   三九七二億円
北陸   三一三五億円  
関西   六三一八億円
中国   一五三三億円
四国   一七八四億円
九州   四四〇七億円
電力合計四兆一四〇九億円
日本原電 二五五九億円
十社合計四兆三九六三億円
原発を再稼働せず廃炉にすれば、北海道、東北、東京の各電力会社と日本原電はそのまま債務超過になります。残り各社も債務超過寸前になるでしょう。
この他に、電力会社は、六ヶ所村で再処理工場を持っている日本原燃に出資しており、そちらの経営問題も非常に深刻です。
 エネルギー政策を転換すれば、電力会社が今のままで生き残ることはできません。発送電の分離を含め、抜本的な電力産業の改革と自由化が必要です。
*日本原電 原子力発電専業会社として設立され、一九六六年に日本初の商業用原発設立。
ここまで引用>>>