Dec 20, 2012

英語の石油無機起源説を見て思う


石油無機起源説 - 石油と天然ガスは地球内部の10km以上奥深くのマントルに大量にあり地上に染み出している、天文地球物理化学者・ロシア系地質学者の説

石油有機起源説 - 石油と天然ガスは太古の生物の死骸に由来しているので量に限りがある、アメリカ系石油企業系地質学者の説

英語版のWikipediaでは、
石油無機起源説(Abiotic Oil)を
仮説(hypothesis)として扱っています。

http://en.wikipedia.org/wiki/Abiogenic_petroleum_origin

Wikipediaの性質(= 百科事典=スロー、多数決主義)からすると
当然の成り行きです(背景は後で考察)。

面白いのは、Wikipediaの石油無機起源説の解説で
無機起源説で説明できると思われるベトナムの油田についても
すべて石油有機起源説で説明できるとしていることです。

そして、有機起源説側は、井戸の深さについて
まったくこだわらなくなったようです。

一方で、石油無機起源説で面白いのは、石油有機起源説の説明は、
すべて石油無機起源説で説明しなおせるというものです。

つまり、私のような石油の消費者(ただし知りたがり)から見れば
石油無機起源説と石油有機起源説は両者並び立っているのが
今の状態というところです。

個人的には石油無機起源説を支持しています。
でも、どちらの説でも世の中の大勢に10年20年で
変化はなさそうとも感じます(後で説明します)。

私が石油無機起源説を支持する一つの理由は、
「毎年数百万トン以上の石炭が山火事のように自然に燃えておりこれが100万年以上続いている」
という英語の記述を見かけたからです。
この説はもっと調査してみたいです。

私が石油無機起源説を支持するもう一つの理由は、
どこの国でも国内で十分な石油が取れる可能性があることであり、
そうすると、戦争の原因が減るからです。

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無機起源説と有機起源説のどちらが正しいのか、
その決着は当分つかないと予想されます。

どちらの理論が正しいのか決着をつけるには、
実際にマントルまで何十本も石油の井戸を掘ってみるしかないからです。

そして「マントルまで掘ることはまだだれも成功していない」ということも事実です。

マントルまで掘る技術はまだありません。
少なくとも日本では技術がありません。
(ちきゅうというドリルシップで挑戦はしていますが、
石油探査を第一の目的にしていません)

誰がマントルまで何十本も石油の井戸を掘るのか、
個人では無理なとてつもない費用がかかります。
多分、大金持ちが掘りたいとしても政府の許可が簡単に下りません。

民間で動機と資金をもつ者は石油企業だけです。

日本で超大深度の石油掘削が実施されない理由
http://majin-z-shinsuke.blogspot.jp/2012/12/blog-post_3264.html
でも、書いた筋書きでは、

石油企業にこの先30年程度まで、マントルまで掘る理由が無いのです。

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登場人物を整理して利害関係を確かめる

日本の石油消費者(私) : 安い石油が手に入ればいいだけ

アメリカ系石油企業(メジャー) : 石油を高値で長期間売って利益を出す、石油有機起源説はその目的に合致

日本の石油企業 : 弱小のため、学説にかかわらない、世界の動向を見て、石油を高値で長期間売って利益を出す

アメリカ系地質学者 : 学閥で生き残りたい、石油企業に雇われ続けたい、石油有機起源説をとることが生活に有利

ロシア系地質学者 : プーチン大統領の方針で発言することは控えたい

天文地球物理化学者 : 他の惑星・衛星からの推測などから発表するだけ、立証より新論文作成が大切

アメリカ政府 : アメリカ系石油企業から献金があるので彼らの方針に従う

日本政府 : 同盟国アメリカの方針と日本の石油企業からの献金に従う

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あちこちの情報を調べるうちに

イラク戦争の原因の一つとして、
「イラクが石油の決済をドル払いからユーロ払いに変えようとした」
という英語の文をどこかで発見しました。

「イラクが石油の決済をドル払いからユーロ払いに変えようとした」
がどういう意味を持つかというと、
アメリカ系石油企業と手を切り、
ユーロやその他の国内の小さな石油会社と直接取引をする
という意味です。

つまり、イラクの当時のフセイン大統領は、
アメリカ系の石油会社(実体は世界の石油流通を支配する石油メジャー)から絶交しようとした
という意味です。

推測できる筋書きは、
「アメリカ系の石油会社にしてみれば、
売り上げと利益が失われるため、大変な窮地に陥ります。
そこでアメリカ軍が出動しなければいけない。」という憶測です。

このイラクと良く似た状況が「アラブの春」かもしれませんが、
私には立証できるものは何もありません。

かつての太平洋戦争・第二次世界大戦が、
石油をめぐる戦いであったことを思い起こさせてくれます。

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現在の、世界の石油産地の国、いわゆる産油国では、
石油と天然ガス資源は国家管理がほとんどです。

あの自由貿易のアメリカでさえも
石油と天然ガスは原則輸出禁止です。

国と国の間の石油取引において、
いわゆる石油メジャーという大企業(アメリカとイギリスにある)が登場します。


石油メジャーは、
アメリカだけで生活するよりはるかに巨大になったので
生き残る活動としては、
世界中の国と交渉して、
「石油を発見してあげるから、流通はお任せください」という
商売をします。

この商売は、まったく合理的で道義的にも正しいと思います。

でも、その国が石油メジャーと手を切ろうとすると、、、、

中東の産油国の内部での石油販売の状況は、
私の知識でまったく不明です。
産油国のローカルの会社が安く国民に石油を販売していることが理想ですね。

日本は、アメリカと同盟を組んでおり、
石油メジャーの体制にがっちり組み込まれています。

日本では石油がとれない(ということになっている)のです。

もし日本で石油が大量に見つかると、、、
政治としては一時的に混乱します。

石油メジャーにとって、産油国から日本に買ってもらうというビジネスが
縮小されるので困ります。
ですから、石油メジャーは、「いずれ(30年後ぐらいに)採掘してあげますよ」と
日本政府に言ってくると予想できます。

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最近のアメリカでは、シェール・ガスやシェール・オイルが
盛んに採掘されるようになりました。

従来は、安く採掘する技術がないため手をつけなかった資源です。

石油の価格が上昇したので、その高い価格であれば
シェール・ガスやシェール・オイルも十分に利益が見込めるのです。

しかも、シェール・ガスやシェール・オイルは、
アメリカで採掘できます。
つまりアメリカ自身が石油と天然ガスを自給自足できる可能性が
とても高いのです。

アメリカ自身が石油と天然ガスを自給自足できるということは
戦争の危険が遠のくというとてもいいことだと思います。

願わくば、アメリカの皆さんには
石油と天然ガスをもっと節約して使用してもらいたいものです。

そしてもう一つの大国ロシアはとっくに
石油と天然ガスを自給自足できています。
だから石油資源不足で外国を攻めてくる理由はありません。

第三の超大国・中国は石油石炭が間に合っているのでしょうか。
誰が見ても不足していると想像できます。

中国こそ、実用化されたシェール・ガスやシェール・オイルを
これから採掘するべきですし、
石油無機起源説に従い、
石油をマントルから掘り出すべきです。

今の中国の政治体制と実力がついてきた科学力であれば、
きっと解決できると思います。

(そうしてもらわないと、逆に侵略戦争の危険が高まります)