Sep 12, 2012

常温核融合への参入の仕方


日本企業が常温核融合への参入するにはどんな手順になるのだろうか。
ちょっと考えてみた。

(1)調査する

常温核融合が、本物か自分の目で確かめることが必要。

日本なら、高橋 亮人教授にまず話しを聞く。
ただし、いきなり教授の子分には、ならないこと。
高橋 亮人教授も完全にこの現象を理解されているわけではないし、
私は教授の理論が一番精密と思うけど、
国際的には教授の理論はあまり受け入れられていない様子だし。

各国の取り組みを調べること。
特に先行している欧米のベンチャーの実地調査が必要。

韓国、中国、インド、ロシア、中東の動きも把握すること。
かつての日本の姿にそっくりな韓国、中国は、
常温核融合に国家として関与している。

ということで、調査できるだけの
世界的情報ネットワークを持つ企業が有利。

どれだけ儲かるかなんて、今は計算できない。
だから、決断のできるオーナー経営者のいる企業が有利。

「新しいもので世の中を良くしたい」という志の高い
オーナー経営者がいなといけない。

合議制の体質の企業では、参入は難しいだろう。

(2)技術供給を受ける

E-Cat等から技術供給を受ける。

一時トップランナーだった日本としては悔しいが、
いままで開発をサボってきた
日本企業としてはツケを払う必要がある。

かつて、孫正義氏がアメリカのITベンチャーに投資したように、
投資家になることもいいかもしれない。

(3)商品を考える

- 家庭用の発電機兼温水器

- 産業用の発電機兼温水器

- 車、船、飛行機、ロボットの新型エンジン

メーカーというものは、何を作るか、
どのグレードで行くかで、未来が決まる。

グレードはとくに慎重に決める必要がある。

高級品メーカーは、高級品でしか生きていけない。
高級品とは、意匠デザイン、フッションの世界である。

普及品=廉価品は、安いことが第一、実用性が第二。
実用性は、必要である、便利である、壊れないことなど。

いったん成功を収めた普及品メーカーが、
安いことへの追求を忘れ、
高級品メーカーになろうとしても
絶対に同じ規模の成功はできない。
過去の歴史と市場規模からはっきりとわかる。

発電機兼温水器・エンジンでは、
意匠デザイン、フッションは成立しないことは、
過去の歴史からわかる。


(4)供給を考える

完全な新製品であるから、新興企業には大変である。

製品、消耗品の供給はもちろん大切。

すでに類似品があり、供給網を持つ企業は有利である。

ほかに、広告宣伝の方法。
つまり、正しい情報の供給である。
人々に理解してもらうには、数年かかるだろう。

原発が危なく汚く高価なものだと日本人の過半数が理解するまで、
爆発事故から一年半かかっていますからね。
人間なんてその程度の理解力ですから。

部品、原料調達方法、廃棄方法など、
トータルのライフサイクルを考える必要がある。

この点で、日本の大メーカーで開発を経験した人は、
ノウハウが多く有利である。

(5)規制を取り払う

多分、旧守勢力(学閥、産業界)から巻き返しの反撃として、
法律で安全規制がかけられるだろう。

安全規制の目的は、
エネルギー供給を独占している企業が
その独占の立場を維持したいということである。

したがって、本来小型である常温核融合装置を
大型発電所でしか使えないとして規制しようとするだろう。

世界の先進国でも同様の規制に動く旧守勢力と
新興勢力のせめぎ合いが始まるはずである。

これへの対抗処置は、早いほどいい。

霞ヶ関の官僚へのパイプは、必須である。

有力政治家へのパイプも必要である。

かつて、N元総理が若い頃原子力関係の議員立法
(結果的には、爆発事故という大惨事を招いたが)
をしたような、先見の明がある政治家がいるだろうか。

(私は常温核融合については、すでに先見の明とは言えないと思うが)

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