Feb 4, 2014

貿易とお金

現代2014年の日本国は、貿易をしないと生きていけません。
もちろん、この地球上のすべての国は、貿易をしないと生きていけません。
国々は相互依存しています。

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日本国は、食料の70%と燃料の100%を輸入、外国から購入しています。
この食料と燃料の輸入がないと、国民は命をつなぐことができません

日本国は、自動車や部品という製品を輸出、外国へ販売しています。
この売上の一部で食料と燃料と原材料を購入しています。

特別で金額があまり多くないものでは、
技術ライセンス、特許利用料があり、外国からライセンス料を得ています。
また、日本国は、外国にお金を貸して、その利息も入ってきます。

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ここでは、輸出も輸入、貸出も日本国と外国、
アメリカ、ヨーロッパ、中国などの
国対国で話を進めています。

でも、実際は、日本企業対外国企業とか、日本人対外国人という
ケースになります。

ここでは、話を日本全体とするために日本国とひとまとめにしています。

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では、本題へ。

日本国の主要な輸入品、食料、燃料、原材料について、
もう少しお金の流れを考えてみましょう。

輸入品を買う時は、USドルで支払いします。
USドルが世界で最も信頼されている通貨だからです。
輸入では、日本国からUSドルが流出して行きます

このUSドルは元々日本にあった訳ではなく、
1945年の戦後間もなくは、
アメリカや世界銀行から借りたUSドルでした。

その代わり日本国で作った自動車や部品などの製品を売る時に、
相手国からUSドルで支払ってもらいます。
つまり、輸出では、日本国にUSドルが流入して来ます

日本国は、自動車や部品などの製品価格に、
輸入品の食料、燃料、原材料の費用、さらに、
付加価値としての発明加工組立した儲けを乗せて、
高くして売ります。

輸入で流出するUSドルと輸出で流入するUSドルの差額が、
日本国としての儲けあるいは損と成ります。

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輸出でUSドルを得た会社は、
社員への給与支払いや経費の支払いのために、
民間銀行でUSドルを日本円に交換します。

民間銀行は、USドルと日本円の交換を業務としますが、
最終的には、日本銀行が、USドルと日本円の交換をします。

日本銀行が、USドルを日本円に交換すると、
日本国内市場に、流通する円が増えます。
流通する円が増えるということは、
国内の金回りが良くなることで、
景気が良くなることです。

輸入支払いでUSドルが必要な会社は、
民間銀行で円をUSドルに交換します。
ここでも最終的には、日本銀行が、USドルと日本円の交換をします。

日本銀行が、日本円をUSドルに交換すると、
日本国内市場に、流通する円が減ります。
流通する円が減るということは、
国内の金回りが悪くなることで、
景気が悪くなることであり、
倒産や破産がおきやすくなります。

だから、倒産や破産を防ごうと、
円札を国内に流通させる必要が出てきます。
日本銀行が、できることは、民間銀行への貸出もありますが、
それは後で利子を要求することなので、
日本全体としてはどんどん苦しくなります。
苦しくならない方法で、
今の日本でやっていることは
日本銀行が株式を買うぐらいです。
別の案はこちらの勤労感謝金です。

貿易の法則1

貿易の輸出額が輸入額より多ければ、
国内の円貨の流通が増えて景気がよくなる。

貿易の法則1の系A

貿易の輸入額が輸出額より多ければ、
国内の円貨の流通が減って景気が悪くなる。

貿易の法則1の系B

貿易の輸出額が輸入額より多ければ、
日本国は外国から信用される。

貿易の法則1の系C

貿易の輸入額が輸出額より多ければ、
日本国は外国から信用されない。

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[雑談]

1945年の敗戦で財産を失った日本国は、
アメリカや世界銀行から借りたUSドルを借りました。

国民の大半が懸命に働き続け、
借りたUSドルを全部返済して、
さらに、USドルをどんどん貯めていけるようになりました。

自動車や部品という製品が売れに売れたので、
莫大なUSドルが貯まりました。

1980年代はあまりに儲けすぎて、アメリカはもちろん世界中の国から、
儲け過ぎだと批判され、
アメリカ政府から日本政府は、アメリカの国債を買わされたりもしました。

この日本政府が持つアメリカ国債をアメリカは返す気がまったくありません。

敗戦以後、日本には米軍基地があり準占領状態が続いているので、
アメリカの支配下にあることは間違いありませんが、
それより、日本がアメリカと戦争を始めたきっかけが、
アメリカに石油を売ってもらえなかったことでした。

現在も世界の石油を支配している国はアメリカです。
確かに表向きはサウジアラビアとかから輸入しているのですが、
実際はアメリカです。
つまり日本は、経済的な生命線をアメリカに押さえられているから
アメリカ国債を売ろうとしても仕返し(石油の値上げとか)が怖くて売れない訳です。

1991年のバブル崩壊以後の日本は目標喪失状態で
失われた20年とかいって漂流を続け、
赤字国債を積み上げ、いや穴を掘り続けてきました。

いずれ、赤字国債は、日本銀行が全部買い取りして一件落着となります。

結局のところ、日本はアメリカと仲良く付き合う以外に生きていく術がありません。
またアメリカは、仲良くしている限りは紳士の国です。
皆さんご存知のように、いつまでたっても日本と仲良くしてくれない国が、
アジアにもいくつかあります、こんな国よりアメリカはずっと安心できます。

アメリカから離れようという主張をする政党もいますが、
確固たる裏付けもないので、
国家的自殺志向の人たちではないでしょうか。

貿易の法則2

貿易の輸出額が輸入額より多すぎれば、
世界から儲け過ぎと叩かれる。

貿易の法則2の系

貿易の輸入額が輸額より多すぎれば、
世界から乞食扱いされる。

アメリカは世界一の強国で、
世界の国と国の間で確実に通用するUSドルの発行をしていますから、
世界で特別の地位にいる国です。

対抗できる通貨は、ヨーロッパEUのユーロです。

今や経済規模が日本より大きくなった中国の通貨・元が、
これから強くなるかもしれません。

日本の円は、まだまだですし、
USドルに取って代わる世界通貨の野望を持つことに、
そもそも意味はありません。
むしろ危険で有害な望みです。

相手国が日本円を持っていても相手国内では使い道はありません。
相手国にしてみれば、円で支払われても、日本製品を買うしか無いからです。
日本製品が必要な分だけ円払いをしぶしぶ認めるはずです。
だから中々USドルの代わりに、全面的に日本円で貿易の決済をすることは難しいです。

また、相手国の通貨で支払いをすることも、相手国は嫌がります。
できれば、USドル、ヨーロッパEUと繋がりが深ければユーロでとなります。
理由は、USドルやユーロなら、他の国から買い物できるからです。

結論は、「日本円で貿易ができるときもたまにある」、です。

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貿易収支経常収支

貿易収支とは、物の輸入と輸出の差額です。

経常収支とは、貿易収支とそれ以外の国と国の
お金のすべての流れをとらえた出入りの差額です。

それ以外とは、サービス、特許のライセンス料、
外国会社への投資や債権投資や株式投資が主なものです。

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円借款

円借款とは、日本政府が外国政府へ日本円を貸し付けること。

貸付の原資は、実質は赤字国債、少しだけ税金、
つまり、国民のお金。

外国政府は日本円を持っていてもその国内で使えないので、
結局、日本企業、主に日本の商社から物を買うことになります。
つまり、最終的に儲かるのは日本企業です。

日本企業は売った物の代金分の円が日本に戻ってきて、
日本経済は景気良く回ります。

でも元々は、赤字国債であり、少しだけ税金です。

外国政府も日本政府も、円を貸すだけで、
まじめに返済することはあまり考えていないのです。

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絶対優位比較優位

経済学の用語、考え方を少し復習しましょう。

絶対優位とは、要するに優位であること、優れていること。

経済学の父、アダム・スミス(1723-1790)は、
それぞれが得意なことを分担して分業(division of labor)することで
経済が発展することを、歴史上初めて著書「国富論」にて説明しました。

アダム・スミスは、分担の仕方を具体的に細かく分析まではしなかった。

比較優位とは、デヴィッド・リカード(1772-1823)の考えで、
簡単に言うと、
バッターもピッチャーもできるイチローが一人で野球をして、
他のチームメート8人が見ているだけより、
イチローがライト守備のバッターに専念して、
そこそこのその他の選手がピッチャーなどを
分担したほうが全体として強いというアタリマエのことです。

イチローはなにをやってもできる、スーパーマンで、すべてが絶対優位の人です。
チームのメンバーは、イチローよりなにをやっても劣ります。
ところで、イチロー自身は、ピッチャーよりバッターのほうが得意です。
チームのメンバーは、ピッチャーやキャッチャーやその他のポジションで
各自が得なことをすればいいのです。

チーム全体で考えると、
イチロー一人が働くより、全員で得意分野を分担したほうが
成績が良くなります。

ただし、だれもサボらなければ、という条件が付きます。

これが比較優位の原理です。
まとめると、
比較優位の原理とは、
チームのメンバーはそれぞれの得意分野で分業する、
だれもサボらなければチーム全体で成績が伸びるです。

  • ただメンバーが給料を上げろ上げろと叫んでもチーム全体には何も貢献しません。
  • チームの権力者が作戦をミスって弱いやつばかり代打に起用しても無駄ですぐ負けます。
  • チームの中のブレーでは、無駄なく節約しないといけません。
  • チームでのゲームが終わって、家庭に帰れば儲けた金をどう使おうと自由です。
  • チームのスターは沢山の給料をもらって新しいチームを作ったりしてもらわないといけません。
  • スターがいないと他の人達の給料では新しいチームを作ることはとても難しいです。

これを国や会社に当てはめると
  • ただ国民や社員が給料を上げろ上げろと叫んでも国全体や会社には何も貢献しません。ベースアップなどもっての外です。職種を分けて賃金格差をつけることが公正です。
  • 政府と会社の権力者が作戦をミスって弱い地方や会社ばかりに年金、公共事業や補助金を出してもも無駄ですぐ他の国に負けます。負けると、燃料と食料を買えず命が危なくなります。
  • 政府と会社の中では、無駄なく節約しないといけません。ろくな仕事もなくサボってばかりの公務員や高い給料の割に仕事の中身がない中高年会社員などは、合理化して賃金を下げるあるいは解雇です。同一労働同一賃金が正義です。
  • 誰でも仕事が終わって、家庭に帰れば儲けた金をどう使おうと自由です。
  • 大金持ちがフェアプレーでがっぽり稼いで新しいビジネスを作ったりしてもらわないと、世界に売れる物はできません。
  • 自己責任で判断できる大金持ちがいないと、サラリーマン社長やサラリーマン官僚以下の一般の人達では新しいビジネスを作ることはとても難しいです。
比較優位のチームの範囲は、
地球、つまり世界という範囲でもいいし、
国という範囲でも良いし、
都道府県や市町村という範囲でいいし、
会社という範囲でも良いし、
家族という範囲でも、なんでもいいのです。

家族で比較優位の分業を考えると、

  • 子育てと家事は母親、
  • お金を稼いでくるのは父親、
  • 勉強して遊んで未来を作るのば子供、
  • 困ったときに助けてくれるのが爺婆、兄弟、親戚

です。
家族で生活するときは、仲良く比較優位の分業をすることが豊かになる最短距離です。

ネットで検索すると比較優位の例がたくさん出てきます。
古典的例で、ややこしく説明している人が多いです、
本当は、EXCELLの表計算で、
現代的にうまく説明してもらいたいところです。

製造と商売で言えば、一番得意なことに専念して、
不得意なことはお金を出して買ってくることで、
その人は、得をするし、
買ってもらった人も得をする、
結果として働いている者全体が得をするということです。

いくつかの厳密な仮定を入れると比較優位の有効性について
数学的に証明できることも解っています。
ただこの仮定は厳密すぎて現実離れしてしまいます。

ということで、現実の世界は理論よりもっと複雑です、
なにせライバルチームとの競争があります。
何が比較優位かは、時間とともに変化する状況で変わっていくのです。
でも、分業をうまくすることで勝利に近づけることはいつも正しいです。

昔の日本が高度経済成長期に土建業とモノマネ加工貿易で先進国に追いついたように、
そして、その方法が、働けない高齢者の増加と賃金の上昇と無駄な公共事業となり、
もう通用しないように、
優位性は常に努力と怠惰で変わるということです。

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豊かな国、日本でいるためには

以下の3つの理由で、日本は加工貿易の体質から、まず抜けだせません。
  • 人口が多すぎて食料を自給できないこと
  • 鉄鉱石やその他の原材料が取れないこと
  • 燃料と成る石炭、石油、天然ガスが取れないこと
何より加工貿易の体質に合わせて
1945年の終戦からやってきていますから
すぐ変わることは難しいです。

フジヤマ、キョウト、ゲイシャ観光やアキバ・オタク・カルチャーも
世界に誇るべき文化ですが、それだけでは食えません。

アメリカの投資銀行群とマネーの知恵比べをしても、
ノーベル経済学賞の受賞者がいない、
世界的な大富豪が少ない日本では、まず勝てないと思います。

コンピュータソフトの開発も、独創的な物、構想の雄大な物は、
アメリカが優れています。

また、iPhoneのような、
世界を変えてしまう程センスのある製品を作る力は
やはりアメリカが得意です。

ニンテンドーやソニーのゲームも一世を風靡しましたが、
カリスマの退陣引退とともに廃れてきました。

日本人はもう少し、寛容性を身につけて
優れた若者が変わったことにチャレンジすることを暖かく見守ると、
アメリカにセンスで追いつけるようになると思います。

日本人は、創業者が引退して
組織が大きくなると急に動きがとれなくなります、
完全な無責任体質になります。

だから、日本は安くて高品質な物を作ることは得意ですが、
製品に無駄な機能をやたらと入れたり
デザインのへんてこな物を作ってしまいます。

どちらかというと、安くて高品質だけを追求すればいい
部品や二次材料、工場プラントなどが得意です。

自動車も同一の操作性という単機能製品だから得意なのです。

繊維、腕時計、家電製品のようにコスト競争から下りたりしたら
日本の自動車産業も確実に衰退・滅亡します。

加工貿易で鍛えたカイゼンという製造技術は、世界一です、
ここが特許ライセンス料につながります。

結局のところ、加工貿易を盛んにして、
外貨USドルを適度に稼ぐことが
生き残る上で大切です。

そのためには、いままで通り、世界中の人に喜ばれる物を
安く、高品質に、迅速に供給することです。

だから、
  • アメリカを第一として世界中と仲良くする
  • 生産性向上のためコンピュータ化とロボット化を進める
  • 一般工員の賃金をむしろ下げることで製造業の国債競争力が保てる
  • 一般工員の賃金を下げられるように生活必需品とくに食品の値下げを自由貿易で達成する
  • 少子化と人口減少は産業優位性を保てる方向なので放置する
  • 理科系教育と成年の再教育に力を入れて技術開発を盛んにする
これらが私の愛する祖国、日本には大切です。