Dec 3, 2014

E-Catの理論仮説・束縛中性子トンネリング(まとめ)

カール·オスカー・Gullström氏による E-Catの動作原理の推測をまとめた論文
束縛中性子トンネリングを通じての低放射の核融合(Low radiation fusion through bound neutron tunneling)」の日本語訳です。

読む時に注意して欲しい点が有ります。ところどころ、小数点の表記が"."でなく","になっているところがあります。これはカール氏の国の習慣のようです。予めご了解下さい。


感想

この論文は、まだ仮説の段階ですから、色々な角度からの沢山の実験で確認をしていかないと、正しいと証明できません。しかし、LENRには、大きな可能性を感じます。

LENRの研究者たちは、まず、水素の原子核のごく一部の陽子が電子とトンネル効果で反応して中性子となり、その中性子が周囲の元素の原子核、ニッケルなどに吸収され、その後の原子核のわずかな崩壊現象(核種変換)で余剰エネルギーが発生しているという仮説が検討されています。私もこの説を支持しています。

トンネル効果は、量子力学の不確定性原理で説明される現象です。

このトンネル効果は、みなさんが利用しているスマホの中の半導体技術で応用されているくらい実は身近に起きている現象です。

また、太陽の軽水素元素による核融合反応が、約100億年も続くというたいへんにゆっくりした反応である理由もトンネル効果で説明されます。

これまでの、ウラン系の核分裂原子炉や重水素原子核の核融合系の科学者や技術者には、トンネル効果を応用して核反応を起こそうという発想は無かったようです。というのは、彼らはもともと原子爆弾、水素核融合爆弾の開発者であり、爆弾という爆発的現象を小さな規模で起こすにはどうしたらいいのかという発想で長年開発を続けてきたからです。彼らの発想は、100年近く一方向にこりかたまっていたようです。

LENRや常温核融合などの理論が未整備の分野の現象については、柔軟性を持って多角的に考えることが、一流学者とその他大勢の決定的な差に繋がるのでしょう。

「LENRや常温核融合などありえない」と頭ごなしに批判をするよりも、仮にその実験結果なら、こういう理論的可能性があるとか、こういう応用ができると表明するほうが将来に期待できる研究者なんだと思います。