「放電技術 基礎のきそ」 小林 春洋さん著から
グロー放電
封入ガスのある二極放電管に直流電圧を掛けると電圧上昇とともに
グロー放電が正規グロー放電、電極全面からの異常グロー放電、陰極輝点発生のアーク放電と推移する
正規グロー放電では、暗部の陰極降下部と、強い発光の負グロー、プラズマが一様発光する陽光注が観測できる。
正規グロー放電の定電圧特性が、通信技術での周波数固定方法として応用され、Moを利用した定電圧放電管回路として残っている。
現在は Rb放電管とRb吸収管の組み合わせでさらに安定周波数を出している。
高周波放電
工業では工業バンド 13.56MHzを用いる
また電子レンジの 2.4 GHzを用いる
周波数が低いと、電子も正イオンも電極に到達する、周波数が高くなりRF放電領域では軽い電子のみが電極に到達する、高周波になると、電子すら電極に到達しないので無電極放電と言われる。つまり、電極のないガラス管に外部から高周波でグロー放電の発光が可能になる。具体的には、蛍光管を外部からの高周波で光らせることができる。
マグネトロン放電
放電プラズマを応用するために、低電流高電圧、すなわちインピーダンスが高い問題を解決するために、電界の他に磁界を加える放電方法。フレミングの法則に従い荷電粒子は磁界中ではローレンツ力を受けて円運動、ラーマーの歳差運動をする。平板マグネトロン放電では、円形にプラズマを回転させて、電極基板に侵食・エロージョンを発生できる。
イオン銃とスパッタ
化学反応性のないアルゴンArイオンを加速しターゲットにぶつけて、ターゲット原子を叩き出す(スパッタ原子)ことで、SIMS分析を行える。400V-1000V、1A程度の放電で行う。
スパッタ法で作られたTa薄膜抵抗が均質な材料特性を持つため経年変化がほぼなく、マイクロ波通信の定電圧回路の安定性の改善に役立った。
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