Jun 13, 2014

放電についてまとめ(2)

「放電技術 基礎のきそ」 小林 春洋さん著から

平均自由行程(mean free path)
(平均自由行程:気体分子が衝突しないで進む距離のこと)

分子同士 λ = λ0 * ( T / p )

λ0 : 気体で定まる定数 [cm Pa]
T : 絶対温度[K度]
p : 圧力 [Pa]

電子と分子 λe = 4 sqrt(2) λ = 5.66 λ 

ブラウン管 10^-4 [Pa] は、 10^10 [個 / cm^3] の真空であり、
電子の平均自由行程は、330[m]

大気圧 1.013 * 10^5 [Pa] は、 2.5 * 10 ^ 19  [個 / cm^3]の空気であり、
電子の平均自由行程は、340[nm]

圧力
1 [atm] = 760 [Torr] = 1.013 * 10^5 [Pa] = 1013.1 [hPa]

真空ポンプの歴史
油拡散ポンプ < クライオポンプ , ターボ分子ポンプ

電子と分子の衝突

衝突前
電子の運動エネルギー Ve = (1/2) me ve ^ 2
分子の運動エネルギー V = 0 (静止と近似する)

正面衝突後
電子の運動エネルギー Ve2 = (1/2) me ve2 ^ 2
分子の運動エネルギー V2 = (1/2) m v ^ 2 = (4 me m / (me + m)^2) Ve

全方向衝突平均を考えると係数が4から2となる。

一回の衝突で電子が失うエネルギーの平均
Ve - V2 = ( 2 me m /  (me + m)^2) Ve ≒ (2 me / m ) Ve

損失係数(電子と分子の質量比の二倍) (2 me / m ) が小さいと、
電子は衝突毎に方向が変わるが、
エネルギーをほとんど失わないので、
電界があれば加速され続けていく。

励起、準安定励起状態、電離

水素原子の電離電圧 13.59[eV]

気体中の放電

電離係数α(一個の電子が電界方向に1cm進む時に起こす電離数)

初期電子(太陽光でできる電子 10^5[cm^3])

気体の放電開始条件
(1)初期電子があること
(2)一回の電子雪崩で生じたイオン分子が陰極に到達し二次電子を放出すること

パッシェンの法則 気体圧力と電極距離積(pd [Pa cm])に対する放電電圧グラフ特性

大気圧空気は、1cm で 30KVの不導体特性( 1mm で 3{KV])

ペンニング効果(混合気体では放電電圧が下がる)

オージェ効果(イオン分子が陰極表面に付着し、電極内の電子を放出する現象)

パッシェンの法則2(電界が一様でないところ(刺)で低い電圧でも放電してしまう現象)

ドリフト速度
気体の放電において、イオンと電子が陰極と陽極に流れていく速度

真空中電子駆動速度 v [cm/s] = 5.9 * 10 ^ 7 sqrt(V[V]) (一万ボルト以下)

ただし、100万ボルトで計算すると光速を上回るので使えない
5.9 * 10 ^ 10 [cm/s] = 5.9 * 10 ^ 8 [m/s] = 5.9 * 10 ^ 5 [km/s] =  59 [万km/s]

真空中イオン駆動速度 v [cm/s] = 5.9 * 10 ^ 5 sqrt(me / m+) sqrt(V[V])