2012年11月14日
北京で開催された中国共産党第18回全国代表大会(十八大)の報告で
胡錦濤(フー・ジンタオ)国家主席は
「経済建設は国家振興の要。発展こそ絶対的道理」
「全面的により深い経済体制改革を行う」
「より深い改革は経済発展モデルの転換加速が鍵だ」
「2020年までに2010年比で国内総生産(GDP)規模を倍増」
「国民1人当たりの平均所得を2020年までに2010年の2倍に引き上げる」
「経済体制改革の核心は政府と市場の関係を正し、市場ルールを尊重しながら政府が効果的な対策をとることだ」
などを説明されたそうだ。
この報告を見て中国は低成長時代に入ったということは間違いだろう。
10年で2倍という率は、年率にすると 7.2% である。
計算式 pow(2, 1/10) = 1.0717
年率 7.2% は、どう見ても高成長だから、、、。
では、中国はどのように変わるのか、
私にも予想はできるが的中するかどうかは判らない。
でも、これまでそうであったように、これからも、
中国共産党が考え望んでいる姿になることはほぼ確かだろう。
中国は日本と比べてとても広い、
だから地域格差は日本より大きい。
これだけ広いと、格差はかならずしも平均化する必要はないのだ、
格差をうまく利用して、中国全体として経済発展できるはずである。
日本政府が日本国内を治めるより
中国共産党なら中国国内を上手に治めることができるだろう。
たとえば、中国国内の人間の居住・移動を制限すれば
格差があっても地域ごとに物価に差をつけることができる
生活に満足できれば暴動も起きない。
中国と外国の為替は徐々に元高に変わっていくだろうが
中国共産党が望んでいる数値は不明ということは
これまで通りその上昇速度はとても遅いだろう。
低賃金労働力のグローバル競争の呪縛にとりつかれている
これまでの日本の企業経営者視点からは中国共産党の発想について
まったく考えもつかないだろう。
もちろん私も中国共産党が何を考えているか良く解らない。
でも、中国共産党は、10年よりもっと先、最低50年を見ていると思うし、
彼らの力は企業経営者のレベルをはるかに超えていることは確かだ。
これからの中国は、中国ブランドの独自商品を作り、
世界中に販売もするが、中国国内にも多く販売することは間違いない。
実用的で低価格で国際品質基準を満たす商品である。
そして中国ならではのブライドの高いブランドもできるだろう。
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日本企業は、中国に行ったきり返って来れないことを覚悟して行く必要がある。
そもそも外国で仕事をして、日本に収益をすべて持ち帰るという考えが不健全なのだ。
私たちがコカコーラやマクドナルドにどんなことを思うか、、。
食品やサービスなどの産業が外国へ進出して、
企業名が同じブランド以外にどんな意味があるのか私には理解できない。
低賃金労働を求めて、
上から目線で外国に進出する時代は少なくとも中国については終わったのだ。
そして他の外国に対しても終わりつつあるだろう。
日本は、対等のパートナー目線、
あるいは、お客様(外国)は神様という目線で進出しないといけないのかも。
日本でこれまで実用的で低価格で国際品質基準を満たす商品を作ってきた企業が
その商品の製造を諦めるとその時点で企業は死ぬ。
いまの日本の電器産業はその実例である。
「実用的で低価格で国際品質基準を満たす商品」は、
最も売れて最も収益が上がるが最も競争が厳しい世界なのだ。
この主戦市場から撤退すると、沢山の失業者が生まれる。
だから日本の人口が減少していくことは、日本人にとって好都合なのだ。
今も「実用的で低価格で国際品質基準を満たす商品」で戦う輸出企業、
それはもう自動車産業、部品産業、材料産業ぐらいしか残っていないが、
この戦いは永遠に続くと考えていなければならないのだ。
自動車産業にも電器産業で起きたことが起きると想像したほうがよい。
であれば、電器産業のEMS(Electronics Manufacturing Service)に対応する
製造専門の自動車会社AMS(Automobile Manufacturing Service)が
勃興する可能性は十分にある。
早くそれ専用の会社 = AMS を興した者が勝つのだろう。
これから、自動車会社は、製造の自動化・省力化を徹底し
製造人員の削減をしなければいけないし、
表に見えない車の基礎開発の実力をつけなければいけない。
これは、人口が減って行く日本では、まさに好都合なのだ。
そして、それ以外の日本の企業
(実用的で低価格で国際品質基準を満たす商品を作れない者)は、
もっと別のことをしなければいけない。
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日本は国家として、生活の高コスト体質(税、食品、エネルギー、交通、医療)を
改善し世界標準まで近づけると、輸出企業を守ることができる。
そうすれば、今より幸せな社会を実現できる。
でも、そんな中途半端な目標は止めて、いっそのこと、
「廉価・国際品質の製品を、世界一少ない労働時間で作り、
余暇を楽しく過ごせる社会で幸せに暮らす」
を目指そう。
つまり、「世界の人が理想と仰ぐ国家を建設しよう」
という高い目標を設定して国民全体で取り組むと素晴らしい。
このまま高コスト体質のままでいると、輸出企業が死ぬ(つまり日本からいなくなる)。
こうなると日本は、食品、エネルギーを輸入できず、一気に貧乏になる。
そうすると、円安に傾き、食品、エネルギーが輸入できず、国内物価はさらに上がる。
人々の生活は苦しくなり、太平洋戦争の敗北と東日本大震災の被災以来の大惨事を招く。
今の日本の輸出産業の戦いぶりは、
太平洋戦争の局面になぞらえて言えば、
連合軍の反攻が開始されマリアナ沖海戦の日本軍の敗北あたりであろうか。
ここで日本国として、国民一人一人が賢明な作戦を取れるかどうかが大切である。
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人口が減る状態は好都合であると考えよう。
食品の自給率は自動的に上がる。
子供の教育に十分な手間・暇をかけることができる。
交通量が減少し、時間の節約、快適になる。
施策として、農業は会社化・工場化して、廉価で良い物を大量に作る。
エネルギーが安くなれば、すぐ可能だ。
エネルギーも高コスト体質を改めるために、自給自足体制を目指す。
常温核融合、海洋面太陽光風力発電、超大深度地熱発電、
超大深度石油採掘、メタンハイドレード採掘など
可能性のある技術は目白押しだ。
核分裂原子炉のように燃料を100%輸入し廃棄物処理にコストがかかるものは
早急に廃止することか望ましいことは言うまでもない。
もちろん、まったく実用にならず莫大な研究費だけかかる熱核融合も中止しよう。
もちろん医療費を削減できるよう、治療に費用のかかる病気に罹らないよう
健康で質の高い生活ができるように、
(一生の健康保険の支払い高と利用高の収支が常に見えるようにするとかして)
みんなが注意するようにしないといけない。
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