Jul 29, 2014

ハーバード流交渉術

「新板 ハーバード流交渉術, ロジャー・フィッシャー/ウィリアム・ゆーりー/ブルース・パットン, 金山宣夫/浅井和子 訳, TBSブリタニカ, 1998」

は、
"Roger Fisher and William Ury, Getting to Yes (Negotiation Agreement without Giving In), Houghton Miffin, 1981"
の翻訳本である。
原題を直訳すると、「ハイと言わせる(交渉の合意、屈伏はしないで)」となる。
だか、邦訳タイトルが「ハーバード流交渉術」である。その理由は、原著者が、ハーバード大学交渉学研究所(Harvard Negotiation Project)の研究成果を説明していることから、ハーバード流としたと思われる。海外ブランドに弱い日本人の性質を利用して、読者の注目を狙っているのだろう。

この交渉術は、原則立脚型交渉術(The method of principled negotiation)と説明され、効果的に合意に至る賢明で公正で根拠のある方法であるという。

その要点は、人間関係(印象、感情、意思疎通、信頼、立場(意志、嗜好)、意地の張り合い)と実質問題(価格、引き渡し条件、仕様、利害(ニーズ、感心事、願望、不安))を切り離し、解決策を提案し選択することで、交渉の合意を共同で探求することであるという。

交渉とは、相手があるものであるから、相手と合意できるかどうかは、相手と自分次第である。元々、交渉の万能薬などがあるはずがないのだ。しかし、交渉の過程を改善し、交渉時間を無駄にせず、気分も上々に、この交渉を終わらせることはできる。その一つの方法が「ハーバード流交渉術」と言える。しかも実りある合意に近づく可能性も高まりそうだ。

この本は、交渉という人間関係に関する説明である。であるから、原書は人間関係の英語学習の教材に成り得ると思われる、興味のある人は、ネットで検索してから原書も読まれることをお勧めする。