Aug 6, 2013

常温核融合装置と放射線規制

常温核融合装置、つまりLENR装置のことで、
今公開されている E-Cat などのことですが、

私の反応原理の推論は、

1. 電子と陽子を衝突させて中性子にする
2. 0.5MeV程度の運動(=熱)エネルギーで衝突させる必要がある
3. 衝突を効率良く行わせるため、ニッケルやパラジウムに陽子を吸着させる
4. ニッケルやパラジウムは、何らかの触媒効果がありそう
5. 中性子はトンネル効果で発生、陽子百万個あたりに一個の確率程度でよい
6. 中性子化は、吸熱反応
7. 中性子は、ニッケル等の原子核に簡単に吸い込まれる
8. 中性子過剰の原子核は、核種変換等を起こして熱が出る
9. 反応確率が低いので、発生熱量は燃焼化学反応程度である

(2)の衝突用エネルギーのために、反応炉を高温にし、電子を加速する必要がある。

電子の静止質量は、 0.5 MeV程度。
中性子への結合反応での必要エネルギーも 0.5 MeV程度。

従って、
最大でも 0.5 MeV程度まで電子を加速すれば、
十分と予想できるが、
トンネル効果を考慮すれば、
そこまで加速しなくとも、陽子百万個あたりに一個の確率での反応は得られるはず。

私の知識では、
このあたりのトンネルの確率理論式も不足しているし、
LENR装置の内部の実験結果もない。

(4)の触媒効果は、いろいろな理論家が色々な案を出しているが、
実験に裏打ちされておらず、
どうにもスッキリしない理論ばかりである。

LENR装置は、今のところの実験機では、
準備段階も運転時も運転後も
有害な放射線はまったく観測されていない。

しかし、慎重に検討をした方がいいのは、間違いないし、
慎重に評価することは当然である。

放射線が出るとすれば、
(2)の衝突用エネルギーのための加速
(8)の核種変換時と変換後の物質
である。

(2)については、
放射線障害防止法から
「1MeV未満のX線装置(含む加速器)は除く」ため、
問題とならないだろう。
また、放射線障害防止法の改定検討会では、
1MeVのしきい値を下げる方向の議論もあると聞くが、
少々下げても、LENR装置には、問題はなさそう。

残る問題は、「(8)の核種変換時と変換後の物質」の規制である。
これは、実機実験で確かめるしかないだろう。