Mar 15, 2014

孟子を復習する

孟子は、紀元前300年頃の古代中国の儒教の学者。
この時代は戦国時代と言う。
儒教では創始者の孔子に次いで重要な人物。
参考

仁政

統治者が己の欲望に溺れること無く、
思いやりをもって民のために恩恵、
具体的には、
規則を簡単にする、刑罰を軽くする、税を低くする、十分な農地を与え、道徳教育、
を施し、
国内の治安を維持し、
戦争を止め、侵略で国土を広げず
統治者が民の信頼を獲得すること、
それにより、
民が自ら進んで産業を盛んにするので国が栄えるという政治。

徳とは

他人を思いやること、親愛の情、優しさ、忠恕。
欲望を抑え正しく善なる行いをすること。
挨拶、身だしなみ、振る舞い。行事での動作や言葉使い、服装や道具などの総称。社会秩序。
知恵であり有用な知識。正邪、善悪の区別をする力。
親によく仕えること、親を大切にすること。
年長者によく仕えること、年長者を大切にすること。
主君によく仕えること。
言行一致、嘘をつかないこと、正直であること、他人との約束を果たす。

孟子は、欲望に囚われ利益だけを追求して悪事をなす概念を「利」として、
「義」と対立するものとしているようだ。

「親によく仕える」とは、現代なら、家族が仲良く暮らすこととするといいだろう。

「年長者によく仕える」とは、現代なら、年長者の知恵や力を借りる、
あるいは成功者を尊敬し称えるとしたらいいだろう。

また、現代だろうと古代だろうと、
年長者は、年少者に信頼してもらえるだけの徳を持たないと仕えてもらえるはずもない。

「主君によく仕える」とは、現代なら、上司の知恵や力を借りるとしたらいいだろう。

また、現代だろうと古代だろうと、
上司は、規則・刑罰を簡単にする、税を軽くする、知識教育と道徳教育をしないと
仕えてもらえるはずもない。

四端

人間なら誰でも持つ4つの感情、これを大切にすることで徳になる。

惻隠 = 他者を見ていたたまれなく思う心の現れ、やがて仁となる
羞悪 = 不正や悪をしない心の現れ、やがて義となる
辞譲 = 譲ってへりくだる心の現れ、やがて礼なる
是非 = 正しいこととまちがっていることを判断する能力、やがて智となる

王道と覇道

王道とは仁政を行う王者の道
覇道とは武力で民を抑え、武力で諸国を侵略する覇者の道

覇道では民を治めることはできない。

民本

「民を貴しと為し、社稷これに次ぎ、君を軽しと為す」、つまり
国家では人民が最も大切で、次に社稷(国家の祭神)が来て、君主などは軽いということ。

天命

「舜(神話に登場する君主)は、天下を天から与えられて天子となった」

天の意思、天命はどのように示されるのか、天命は民の意思を通して示される。

民がその王を天子と認め(民主主義なら選挙で当選)、
民がその治世に満足するかどうか(再選できるぐらい支持率が高い)によって
天命は判断される。

性善説か性悪説か 

孟子は性善説、

現代の結論では、
どっちかは決められない、それよりどっちでも上手くいく憲法・法律を作る必要がある。

つまり、正直者が利益を得る社会制度が必要ということ。

孟母三遷

孟子の母が子の孟子の教育環境のために三回引っ越しをしたという逸話。

感想

孟子の思想は、民主主義とか選挙という考えがない古代中国の政治思想だから、
現在の日本国にそのまま孟子の思想を当てはめることはできない。

ただ、良いところ

  • 規則を簡単にする
  • 税を低くする
  • 十分な農地を与える(現代なら安心して生活できる最低生活補償)
  • 教育をする
  • 国内の治安を維持する
  • 戦争を止め、侵略で国土を広げない

は取り入れていいだろう。

孟子は仁義を説く理想主義者である。
残念だが、当時の古代中国で孟子の言う通りの政治が行われることはなかった。

孟子の性善説が正しいにしても、
すべての人が完全な聖人ではないのだから、
つまり孟子以外の人間はみな不完全であるから、
このような不完全な人間である君主やその家臣たち支配者側、
同じく不完全な人間の集合である市民社会でも
よい世の中にすることができるのか、
道徳教育だけに頼らずともいい方法は
ないものだろうか。
孟子の提供したその他の案は、十分な農地を与えるということだが。
(正直者が得をする制度を用意するが私の主張)