アリとキリギリスの寓話落ちパターン
アリとキリギリスの寓話は夏の間に冬に備えたアリは冬を越せるが、享楽に耽ったキリギリスは冬を越せないというものだが、話の最後の落ちには数パターンがある。
(1)キリギリスが自分の選んだ享楽道に悔いなく冬に餓死する
(2)キリギリスが冬にアリに施しを乞うが断られ餓死する
(3)キリギリスが冬にアリに施しを乞い僅かの餌を貰うが不足して餓死する
(4)キリギリスが冬にアリに施しを乞い最小限の餌を貰い冬を越す
(5)キリギリスが冬にあちこちのアリを騙して何度も施しを乞い沢山の餌を隠し持ち余裕で冬を越す
(6)キリギリスが冬にアリ宅で歌手として仕事に行くが断られ餓死する
(7)キリギリスが冬にアリ宅で歌手として仕事をするが報酬の餌が少なくて餓死する
(8)キリギリスが冬にアリ宅で歌手として仕事をして報酬として餌を得て冬を越す
(9)キリギリスが冬にあちこちのアリ宅で歌手として引っ張りだこになり沢山の餌を得て余裕で冬を越す
(10)キリギリスが冬にアリを襲撃し餌を奪い冬を越すが、翌年の冬はアリがいないからキリギリスは餓死する
以上は、アリもキリギリスも寿命が人間並みにあると擬人化された寓話である。
ちなみに生物的寿命は、女王アリが10~20年働きアリが1~2年、キリギリスの寿命は3~4か月なので、生物的キリギリスは「自分の選んだ享楽道に悔いなく冬に餓死する」のである。
アリとキリギリスの寓話で最も恐れる最後の落ちは、「キリギリスが冬にアリを襲撃し餌を奪い冬を越すが、翌年の冬はアリがいないからキリギリスは餓死する」ことである。貧者が最低限度食べられるようにするのは、富者と一般人のためである。幸いにも、憲法第二十五条(すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。)があり、キリギリスに最小限の餌を施すことになっている。
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