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Jan 17, 2014

お金の歴史-1 物々交換

この地球上の生物でお金を用いている種族は、人類だけである。

今ここに、人が二人いて、A氏とB氏としよう。

A氏が狩りに出かけて、今日の獲物、野牛を捕獲したとする。
B氏は釣りに出かけて、今日の獲物、サーモンを釣ったとする。
B氏が、野牛の肉も食べたいな思ったら、
A氏にサーモンの一片と野牛の肉を交換して欲しいと願い出る。
A氏は申し出を了解して、サーモンの一片と野牛の肉を交換する。

これが物々交換(baetering)である。
人類の歴史で、お金が発明される前は、物々交換がされていたといわれている。

物々交換では、次のような困ったことが起きやすい。
先程の例で説明しよう、

A氏が狩りに出かけて、今日の獲物、野牛を捕獲したとする。
B氏は釣りに出かけて、今日の獲物、サーモンを釣ったとする。
B氏が、野牛の肉も食べたいな思ったら、
A氏にサーモンの一片と野牛の肉を交換して欲しいと願い出る。
A氏はサーモンの一片は欲しくなく、じゃがいもが欲しかった、
だが、あいにくとB氏はじゃがいもを持っていなかった。
このため、A氏とB氏は取引できなかった。
(B氏がA氏の野牛の肉を盗むことは犯罪である。)

この問題を解決するために、お金が発明されたと言われる。
このお金は、物々交換貨幣(barter money)と呼ばれ、
珍しい貝殻やガラス球(つまり綺麗な石)を用いたと言われる。

物とお金=物々交換貨幣を交換することで、
交換の利便性が高まる。
もう一度例で説明しよう。

A氏が狩りに出かけて、今日の獲物、野牛を捕獲したとする。
B氏は釣りに出かけて、今日の獲物、サーモンを釣ったとする。
C氏は畑に出かけて、今日の収穫、じゃがいもを掘ったとする。
B氏が、A氏の野牛の肉を分けて欲しく、
C氏が、B氏のサーモンの一片を分けて欲しく、
A氏が、C氏のじゃがいもの一個を分けて欲しいとする。
A氏、B氏、C氏は、それぞれにある程度のお金を持っているとする。
(どうやってお金を手に入れたかは、もっと後で検証する予定)
B氏が、A氏の野牛の肉を購入し、お金を支払う。
C氏が、B氏のサーモンの一片を購入し、お金を支払う。
A氏が、C氏のじゃがいもの一個を購入し、お金を支払う。
これで、三方丸く収まる。

A氏、B氏、C氏の三人には、
「これ(珍しい貝殻やガラス球)がお金である」
という共通の認識がある。

人類以外の動物はお金を用いない。

動物の欲しいものの大半は、食料である。
動物は、欲しい物は、それをいきなり食べる。
動物は、いきなり食べることで所有をより確実なものにする。

エサをめぐり二匹で争いになることは、動物でも人間でも発生する。
先の例で、B氏がA氏の野牛の肉を盗むことは犯罪である。
人の物を盗んではいけない、何かと交換する必要がある。
お金は、争いをに回避する一つの方法である。

動物は服を着ないし道具も使わない、毛皮が衣服であり、爪と牙が道具である。
動物には巣=住処がある、ここは実力で守備する(=暴力と力で戦う)ことに成る。

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