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Feb 17, 2013
地球の全炭素量の謎
[謎の概要]
地球科学の定説では、
「35億年前の原始地球の大気は酸素が無く二酸化炭素が大半だった、
光合成をする生物が現れ二酸化炭素を吸収し酸素ガスと
炭素(固体の化合物=炭化水素)に分解した」とあります。
そうすると
現在の大気の酸素の由来は35億年前の二酸化炭素であると推定できます、
さらに、光合成で分解された生物由来の炭素化合物が
地上と海のどこかにあるはずだとも推測できます、
その重量は、現在の大気の酸素の総重量
1,219,000ギガトン (後で計算式を解説します)
から簡単に計算できる。
計算すると生物由来の炭素化合物の炭素部分が 457,000 ギガトンあるはずです。
しかし、地球科学の定説では
「地球上の全炭素貯蔵量約65,500ギガトン」
という数字です。
先ほどの計算457,000 ギガトンのわずか14%の数字が提示されています。
大半の86%の炭素はどこに消えたのだろう。
[以下詳細]
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http://www.jsps.go.jp/j-jisedai/data/green/GS031_outline.pdf
より
「地球上の全炭素貯蔵量約65,500ギガトン(Gt)」 ---- (1)
のうち37,000Gtが深海に存在している。
地球炭素循環においては,生物活動による循環量は物理的循環の1000倍
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[私の見解]
ここでの (1)の数字「65,500ギガトン」が疑わしいのです、
理由は後で説明します。
物理的循環とは、雨風による移動という意味でしょう。
生物的な循環なので実際の循環量は全貯蔵量に比べてずっと少ないはず。
しかし私の知識では計算はまだできない。
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土壌有機態炭素量については、
http://www.niaes.affrc.go.jp/magazine/pdf/mgzn13302(5).pdf
より
土壌炭素貯留について Lal2)によれば、
全世界の土壌有機態炭素量は 1,550 Gt
(全炭素は2,500 Gt)
土壌中には大気中(760 Gt)の 2 倍、
陸上植生(560 Gt)の 3 倍がプールされている。
また、陸上生態系(土壌と植生)の炭素量の減少は
工業化以前 7,800 年間で320 Gt(0.04 Gt/yr)と見積もられているが、
工業化後 200 年間の減少は 160 Gt(0.8 Gt/yr)と20 倍に増加している。
さらに、近年(1850~1998)の
化石燃料の消費による炭素の排出量270±30 Gt に対して、
この間(1850~1998)の
陸上生態系からの炭素の減少は 136±55 Gt であり、
このうち土壌からは 78±12 Gt が減少し、1/3 は土壌の荒廃と侵食により、
2/3 は耕作などに伴う無機化によるとしている。
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[私の見解]
この数字は、けっこう面白い。
Wikipediaの記事
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%82%AD%E7%B4%A0%E5%BE%AA%E7%92%B0
も概ねこの数字である・
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地球上の空気の量
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1231408932
や
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1474566509
より
5.3*10^18kg = 5.3*10^15トン = 5.3*10^6 ギガトン = 5,300,000ギガトン
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[私の見解]
空気の重量は大気圧から計算されています。
つまり空気を液体の水に換算すると地球を高さ10mの水で覆う重さです。
ですから酸素は2mの水で覆う分の量があります。 ---- (2)
ここからが本番です。
現在の地球上の空気の体積比
酸素 20.95%、窒素 78.08%、
その他は、アルゴン 0.93%、二酸化炭素 0.034%、ネオン 0.0018%、
ヘリウム 0.00052%
実は湿気として水蒸気が数%あることもある。
酸素の分子量(32)窒素の分子量(28)を考慮して
地球上の空気の
酸素の重量比として
100*(20.95*32)/(20.95*32 + 78.08*28) = 23.46
が出てきます。
とりあえず、23%を重量比として使います。
ざっと、現在の地球上の空気の酸素の総重量は、
5300000*23/100 = 1,219,000ギガトン
です。
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ところで、
http://www15.ocn.ne.jp/~suzuden/kuukikiso.html
などより
35億年前の原始地球の大気は
ほとんどが二酸化炭素ガスとアンモニアガスで酸素ガスは存在しなかった。
光合成を行う生物が誕生すると、それらは二酸化炭素を酸素に変換した。
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[私の見解]
化学式は
二酸化炭素(CO2) + 日光 ==(光合成を行う原始生物)==> 炭素(C) + 酸素ガス(O2)
です。
二酸化炭素の分子式から、
炭素の原子量は 12 酸素分子の原子量は 16 * 2 = 32 です。
いまの地球の大気に二酸化炭素はわずか 0.034% しかありません。
つまり酸素とくらべてほとんど無い(616分の1です)のです。
原子量からして、今の気体の酸素 32の重量率 に対して 12 の割合で
炭素がどこかにあるはずです。
さきほどの地球上の空気の全酸素の重量に 12/32 を掛けてみます。
1219000 * 12/32 = 457125 = 約 457,000 ギガトン
この 457,000 ギガトン が 35億年前の原始地球の大気の二酸化炭素から
分離されたはずの炭素の量です。
あれ、(1)の「地球上の全炭素貯蔵量約65,500ギガトン」と一桁ずれています。
私が間違っているのか、(1)が間違っているのか、、、
「酸素は2mの水で覆う分の量があります。」と(2)に書きました。
二酸化炭素の化学式から出てくる炭素と酸素の重量比 12/32 = 3/8 = 0.375を
2mに掛けると
2*12/32 = 0.75
つまり炭素はこの地球の表面にまんべんなく慣らすと
75cmの水の重さで堆積しているはずです。
水 H2O の分子量は、18なので、密度を考えると、
炭素の原子量12と大差ありません(12/18=2/3=67%)。
私は、65,500ギガトンの意味は、
実際に観測測定した炭素の量できないか推定しています。
そして、計算で出した 86%の炭素は、
海底か地底に眠っていて観測されていないと推定しています。
(結論がなかなか出ない謎ですから、まだまだ推測に過ぎません。
これからも情報を集めて行きますが、、、教えていただける方がいると助かります)
ここまでの推定により、
生物由来の炭素でさえも、計算で求まるすべての量がいまだに観測されていません。
生物由来の炭素とはつまり、
今生きている生物とかその死骸とかいわゆる化石燃料のことです。
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[消石灰が二酸化炭素を吸収したのか]
高校生が教わる化学式
消石灰(水酸化カルシウム)と二酸化炭素の反応の生成物=炭酸カルシウム=
石灰石(大理石、方解石も同じ化学組成)は地球に大量にあります。
これが太古の大気の二酸化炭素を吸収したのでしょうか。
Ca(OH)_2 + CO_2 => CaCO_3 + H_2 O
消石灰(水酸化カルシウム) : Ca(OH)_2
二酸化炭素 : CO_2
炭酸カルシウム : CaCO_3
水 : H_2 O
この前段の反応式(生石灰から消石灰の生成、次)も重要です。
CaO + H_2 O => Ca(OH)_2 + 63kJ
生石灰(酸化カルシウム) : CaO
水 : H_2 O
消石灰(水酸化カルシウム) : Ca(OH)_2
発熱 : 63kJ
ここのの化学式からわかることは、二酸化炭素をそのまま固定し、
酸素を分離していないことです。
つまり、現在の大気の酸素が作られた理由が
消石灰のカルシウム系からは出て来ません。
実は、ナトリウム系でも同様のことが言えます。
http://www.calfine.co.jp/museum_origin.html
によると、
原始地球の大気の二酸化炭素が消石灰として沈殿してことが
説明されています。
石灰石の地球の埋蔵量は私の実力では正確にわかりません。
http://www.enecho.meti.go.jp/info/statistics/maizo/result-2.htm
によると
「資源エネルギー庁の 2009 年の調査によると日本の石灰石の埋蔵鉱量は約 450 億 t で
うち可採粗鉱量は約 270 億 t である 5).各国の石灰石埋蔵量の情報はほとんどないが,
「世界の石灰石資源 (東アジア編 6),アジア・オセアニア編 7)」を参考に埋蔵量が明ら
かとなっている鉱山から概算した石灰石埋蔵量は中国千億 t 以上,インドネシア 100 億
t 以上,韓国 400 億 t 以上,台湾 3 千億 t 以上,インド 750 億 t 以上である.」
とあります。この数字から多めですがアジアで1兆トン、全世界で5兆トンと推測してみます。
5兆トン = 5*10^12トン = 5*10^(3+9)トン = 5*10^3ギガトン = 5,000ギガトン
です。
つまり、(1)の「地球上の全炭素貯蔵量約65,500ギガトン」の 7.6%が石灰石です。
ということで、石灰石は、(1)に既に含まれていると考えるべきであり、
消えた炭素の行方の本命ではありません。
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[個人的な意見]
ここまでの計算から、
化石燃料の今言われている埋蔵量
(65,500ギガトンのごく一部です)は、とりあえず今日までに観測された量に過ぎず
実際はもっともっとはるかにたくさんあるはずとも推測できます。
そして、これまで調べてきた石油無機起源説に従えば、
地球内部には生物由来ではない炭素が
もっとたくさんある可能性が極めて高いとも言えます。
日本は国としてもっと石油や石炭や天然ガスを
日本領土内で真剣に探すほうがいいでしょう。
メタンハイドレートの試掘ニュースもありますので前進しているようですね、
米国のシェールガスも技術革新で商業化できたのですから、
日本の自立のためにも国家事業として積極的に支援して進めて貰いたいものです。
とはいっても、経済的に採算が取れることが大切です。
探す方法を考え、掘る方法を考える、
もちろん考えたことを実行するには、
経済的な採算がつきまといます。
できるだけ税金を使わずに民間の資金で行う必要があります。
で、石油石炭を燃やす相手の酸素(O2)は今のところ大気にしかありません。
燃やして減る酸素(O2)を補う必要があります、
そうしないと環境を持続できません。
今のところ、酸素を補う方法は植物による光合成しかありません。
植物による光合成は太陽エネルギーの0.1%程度の回収率だそうです。
効率が良くありません。
植物に比べて太陽光電池は、10%-20%の効率ですから、とても効果的です。
ですから、究極の未来(数百年後)では、
なにも技術のブレークスルーが起きないとすると、
石油や石炭や天然ガスも使わず、
太陽光や風力だけで文明を支えることがいいとなります。
この遠い未来で日本は広い海を使えば良いので
まったく問題がありませんし、
その時は意欲さえあればエネルギー輸出も可能です。
技術のブレークスルーの可能性として今は常温核融合が有力です。
(これは核分裂原子炉や熱核融合とは別の原子力です)
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